ベーゼンドルファー

ピアノサロンAに設置されているベーゼンドルファーは「２９０インペリアル」全長２メートル９０センチの１番奥行きの長いモデルとなります。それに伴い、低音キーも、通常の８８鍵より更に拡張され９鍵多い９７鍵仕様（長６度拡張にて８オクターヴ）となっております。誤打鍵を防ぐ意味から白鍵５音分には黒色の塗装が施され、「ここは弾かないで！」と主張しているかのようにも見えます。実は、この５音を含む本来存在しない９つのキーが倍音効果を発揮し、演奏中に右ペダルを踏んだ時に同時に共鳴して豊かな響きとなります。

さて、そのインペリアルの音色ですが、全体的にソフトな感じで長時間聴いていて耳の疲れない音で、とても品格の感じられる音色です。流石に音量も充分ですし、低音部に至っては厚みの有る、正に帝王「インペリアル」な音です！　繊細な音色の変化を感じ取っていただけるでしょう。白鍵は象牙貼り、黒鍵は黒檀仕様です！

そして何より１番の特徴は、通常の黒色ボディー色では無く、木目調の特注モデルである事です。このピアノはもともと自動演奏装置が組み込まれていて、後に装置が外されて普通に弾けるようにアクションを調整後、当館へ納品されました。

このピアノは西アフリカ産の「ピラミッド・マホガニー」という特別な木を使用して造られております。「セナトール」という名称が付けられていて、日本国内に於いては推定４台程しか存在しないモデルとなります。ただでさえ希少な２９０インペリアルですが、更に珍しいセナトールをじっくりとお弾きいただけるのは、当ピアノサロン「オ・ル・ゴール」だけ（かも）です♬